Design guide

Nano Banana プロンプト設計ガイド

図鑑のプロンプトをコピーするだけでも十分ですが、自分の案件に合わせて書けるようになると景色が変わります。 ここでは、やりたいことを5つの型に分類し、それぞれの書式を解説します。

Basics

すべての土台になる4原則

1. 動詞から始める

「生成して」「削除して」「変換して」「合成して」「翻訳して」。 最初の動詞で、モデルが何のモードで動くかが決まります。 名詞の羅列で始めると、生成なのか編集なのかの解釈がぶれます。

2. 抽象語を残さない

「おしゃれ」「きれい」「いい感じ」は、モデルにとっては空欄と同じです。 その空欄はデータセットの平均値で埋められます。つまり「よく見る絵」が出てきます。 平均から抜け出したいなら、色・素材・時間帯・角度を名指ししてください。

× 空欄が多い

おしゃれなカフェの写真

○ 空欄を埋めた

午後3時の光が差す、真鍮のカウンターと濃い焦茶のタイル壁のカフェ。窓際の席に湯気の立つカップ。35mm、腰の高さから

3. 「ない」ではなく「ある」で書く

「車を入れないで」と書くと、モデルはまず車を思い浮かべます。 代わりに「がらんとした無人の通り」と、望む状態そのものを描写してください。 ただし例外として、ロゴや文字などを確実に排除したいときは 「ロゴは入れない」「文字は入れないで」と明示したほうが安定します。

4. 1回1変更で会話する

一発で完璧を狙わないこと。ベースを作り、光だけ変え、要素を1つ足し、最後に色調を整える。 この順番なら、どの指示が効いたのかが分かるので、次の一手が正確になります。

Framework 01

画像生成

ゼロから作る場合と、手元の画像を材料にする場合で、書式が2つに分かれます。

A. テキストから生成する(参照画像なし)

題材アクション場所・背景構図スタイル

この5つが埋まっていれば、まず大きくは外しません。 「思ったのと違う」ときは、たいてい構図スタイルが抜けています。 構図はショットサイズ(クローズアップ/バストアップ/ミディアム/ロング)と配置、 スタイルは「何で撮った/描いた絵なのか」を書きます。

茶色のテーラードドレスと艶のあるブーツを身につけ、構造的なハンドバッグを持ったファッションモデルを生成して。
自信に満ちた堂々としたポーズで、体をわずかに横へ向けている。
背景は継ぎ目のない濃いチェリーレッドの背景紙、スタジオ撮影。
ミディアムフルショット、画面中央に配置。
ファッション誌のエディトリアル風。中判アナログフィルムで撮影したような粒状感と豊かな発色、シネマティックな照明。

B. 参照画像を混ぜて生成する(マルチモーダル)

参照画像役割の指示新しいシナリオ

最大14枚まで参照画像を組み合わせられます。ただし、 それぞれの画像が「何として」使われるのかを言葉で割り当てないと混ざります。 「1枚目は構造の設計図として」「2枚目は素材として」のように、添付順と文中の番号を必ず一致させてください。

添付の1枚目のラフスケッチを構造の設計図として、2枚目の生地サンプルを張地の素材として使い、
高精細な3Dレンダリングのアームチェアを生成して。
スケッチの脚の角度と背もたれの曲線は忠実に守り、生地の織り目と色はサンプルのまま再現して。
出来上がった椅子を、日当たりの良いミニマルなリビングルームの窓際に配置して。
よくある失敗:参照画像を添付しただけで役割を書かない。 すると、素材のつもりで渡した生地の写真が「背景」として使われたりします。役割の明言は必須です。

Framework 02

画像編集

Nano Banana の編集は、選択ツールの代わりに言葉でマスクを切るという発想です。

A. 会話だけで編集する(セマンティックマスク)

「どこを変えるか」より「どこを変えないか」を書くほうが重要です。 変えない部分の記述が薄いと、モデルは画面全体を作り直してしまい、 直したい箇所以外も微妙に変わってしまいます。

変更する対象どう変えるか変更しない要素の列挙整合の条件
この写真から、背景に写り込んでいる歩行者を削除して。
手前の被写体、床のタイルの模様、壁の質感、照明の当たり方は一切変更しないで。
削除した部分は、周囲の壁と床の続きとして自然に補完して。
色調やコントラストも元のまま維持して。

B. 新しい画像を足して構成を変える

ベース画像に別のオブジェクトを合成する場合、破綻するポイントは決まっています。 影の向き大きさ接地の3つです。この3つは毎回明示してください。

1枚目のリビングの写真をベースにして、2枚目の観葉植物を合成して。
植物はソファの左端、窓との間の床に自然に置いて。鉢の底は床に接地させ、影を落として。
リビング側の光源(右の窓からの午後光)に合わせて、植物の陰影とハイライトの向きを揃えて。
植物のスケールは、ソファの座面の高さと比べて自然になるよう調整して。
リビングの他の要素は変更しないで。

C. スタイルだけを変える

写真を絵画調やアニメ調に変換するときは、 「構図は保つ/写真的ディテールは捨てる」を同時に指定します。 片方だけだと、別物になるか、ただフィルタをかけたような中途半端な絵になります。 作家名を出すより、筆致・色数・線の太さ・影の段数といった技法を分解して書くほうが安定します。

この都会のストリート写真を、ポスト印象派の油彩画のスタイルに変換して。
うねるような太い筆致、絵の具の盛り上がりが見えるマチエール、青と黄のコントラストを強調した色彩。
元写真の構図、建物の配置、人物の位置関係は正確に保って。
写真的なディテールは捨てて、絵画としての筆のリズムを優先して。

Framework 03

リアルタイム検索と組み合わせる

Nano Banana はウェブ検索の結果を画像に反映できます。学習データの内側だけで完結しないのが強みです。

検索の指示分析タスクビジュアルへの変換

コツは、3つの動詞を順番に並べることです。 「検索して」「分析して」「描いて」と段を区切ると、各ステップの精度が上がります。 いきなり「今日の天気の絵を描いて」と頼むと、検索を挟まずに想像で描かれることがあります。

まず、東京の今日の天気と日付をウェブ検索して。
次に、その情報を分析して風景の描写条件に落とし込んで(雨なら濡れた路面と厚い雲、晴れなら澄んだ空と強い影、という具合に)。
最後に、その条件を反映した東京の街並みを、コンパクトなミニチュア都市として描いて、最新型のスマートフォンの画面の中に埋め込んで。
画面の中の日付も、検索した実際の日付でレンダリングして。
注意:数値やデータを画像に載せる場合は、必ず自分でも裏を取ってください。 ビジュアル化は得意でも、桁の取り違えや古い情報の混入は起こり得ます。公開物では特に。

Framework 04

テキストレンダリングとローカライズ

文字が正しく出るかどうかは、書き方でかなり変わります。守るべき作法は4つです。

RULE 01

文字は必ず囲む

出したい文字列は「」や引用符で囲んで、他の説明文と切り離します。囲まないと、指示文の一部が絵の中に紛れ込むことがあります。

RULE 02

書体を指定する

フォント名でも、特徴の描写でも通ります。「極太のサンセリフ」「流れるようなブラッシュスクリプト」「細いジオメトリックサンセリフ」。

RULE 03

階層を言葉で決める

「最も目立たせる」「小さく控えめに」と役割を書くと、サイズと太さの関係が安定します。数値より役割のほうが通ります。

RULE 04

文言を先に確定する

画像に入れる前に、まず文章だけを会話で詰める。「画像はまだ生成しないで」と添えれば、コピー検討フェーズに留められます。

行ごとに指定する

スキンケア商品の広告ビジュアルを作成して。商品の右側に、3行のテキストを次の指定でレンダリングして。
1行目:流れるようなエレガントなブラッシュスクリプトで「GLOW」、大きく。
2行目:太いブロック体のインパクトのある書体で「10% OFF」、最も目立たせる。
3行目:細いミニマルなジオメトリックサンセリフで「Your First Order」、小さく控えめに。
3行は左揃えで、行間はゆったり。色は背景から浮く明度差をつけて。

レイアウトを保ったまま多言語へ

完成したビジュアルに続けて翻訳を頼めば、デザインを維持したまま言語だけを差し替えられます。 海外向けのバナー展開では、これがいちばん時間を節約できる使い方です。 日本語は文字数が変わるので、「行送りだけ調整していい」と逃げ道を1つ与えると破綻しません。

このバナーのレイアウト、配色、書体の太さの比率はそのまま維持して。
テキストだけを日本語に差し替えて。「GLOW」は「うるおう。」、「10% OFF」は「初回10%OFF」、
「Your First Order」は「はじめての方限定」にして。
日本語は自然な字間で、明朝ではなくモダンなゴシック体で組んで。
文字が枠からはみ出さないよう、行送りだけ調整していい。
日本語の文字について: 英語圏のガイドは「1〜6語まで」と書きますが、 検証室で実際に試したところ、日本語35文字でも3回中2回は完全に正確でした。 長文も出せます。ただし残り1回で1文字が脱落したので、 商品名・価格・固有名詞など誤字が許されない文言は、画像に描かせず自分で組んでください。

Framework 05

クリエイティブディレクターとして指示する

ここまで来ると、プロンプトは「お願い」ではなく「発注書」になります。 照明・カメラ・色調・素材の4つを自分で決められると、出力は運ではなく設計の結果になります。

① 照明を設計する

撮影現場の言葉がそのまま通ります。基本は キーライトフィルライトバックライトの3灯。 柔らかくしたければソフトボックス、劇的にしたければ光源を1つに絞ります。

  • 清潔・商業的 →「ソフトボックスを使った3点照明」
  • 劇的・絵画的 →「キアロスクーロ技法で、コントラストを極端に大きく」
  • 情緒的・温かい →「ゴールデンアワーのバックライトで、長い影を作って」
  • 硬質・都市的 →「単一の硬い光源で、輪郭のはっきりした影を落として」

② カメラとレンズを選ぶ

機材名は、その機材特有の絵づくりをまとめて呼び出すショートカットです。

  • GoPro:超広角の歪みと没入感、アクション
  • Fujifilm:落ち着いた本格的な色再現
  • 使い捨てカメラ:直接フラッシュの生々しさ、ノスタルジー
  • 中判フィルム:豊かな階調と粒状感、広告的な品位

レンズは狙いに直結します。

  • 広角(24mm):空間の広がり、遠近の誇張
  • 標準(35–50mm):自然な見え方、ドキュメンタリー
  • 望遠(85–135mm):圧縮効果、ポートレート向き
  • マクロ:微細な質感、極端な拡大
  • f/1.8 の浅い被写界深度:主題以外を溶かす

③ 色調とフィルムを決める

  • 「1980年代のカラーフィルムで撮影したような、粒状感のある画像にして」
  • 「シネマティックな色調で、シャドウを落ち着いたティールに寄せて」
  • 「モノクロ、コントラスト高め、深い黒を残して」

④ 素材と質感を名指しする

これが最も効きます。カテゴリ名ではなく、素材名まで降りてください。

× カテゴリ止まり

スーツのジャケット/鎧/コーヒーカップ

○ 素材まで降りた

ネイビーブルーのツイードのジャケット/銀の葉模様がエッチングされた装飾的なプレートアーマー/マットな釉薬のミニマルなセラミックのコーヒーカップ

キアロスクーロ技法によるポートレート。コントラストを極端に大きくして。
光源は被写体の左斜め前方にある窓からの自然光1灯のみ。それ以外は深い闇に沈める。
顔の右半分は完全に暗く落とし、鼻筋と頬骨のハイライトだけを残す。
黒背景。埃が舞い、光の筋が空気中に見える。
17世紀オランダ絵画のような重厚な色調、深いアンバーとディープブラウン。
85mm、f/2.8、バストアップ、正面よりわずかに斜め。

Structured prompting

JSONで書くという選択

プロンプトを文章ではなく JSON で書くと、再現性が上がります。 ただし理由を誤解していると効果が出ないので、まずそこから。

なぜ再現性が上がるのか

「モデルが JSON を特別よく理解するから」ではありません。本当の理由は3つです。

  1. 書き落としが無くなる。キーが並んでいると、空欄が目に見えます。 文章だと「照明を書き忘れた」ことに気づけません。そして 書かなかった項目は、必ずデータセットの平均値で埋められます
  2. 項目が混ざらない。「暖かい」が光の話なのか色の話なのかが、 lightingstyle.grade に分かれていれば曖昧になりません。
  3. 差分が取れる。1つのキーだけ書き換えて再送すれば、 出力の違いは必ずその項目に起因します。原因を特定できる、これが最大の利点です。

基本の骨格

項目名は自由ですが、迷ったらこの5ブロックで足ります。 完全なテンプレートは図鑑にあります

{
  "subject":     "誰が・何が",
  "action":      "何をしている",
  "setting":     "どこで・いつ",
  "composition": { "shot": "…", "angle": "…", "placement": "…" },
  "camera":      { "lens": "…", "aperture": "…", "focus": "…" },
  "lighting":    { "key": "…", "fill": "…", "mood": "…" },
  "style":       { "medium": "…", "grade": "…", "grain": "…" },
  "output":      { "aspect_ratio": "16:9", "resolution": "2K" }
}
添える一文: JSONの前後に「以下のJSONの指定に厳密に従って。書かれていない要素は足さないで」 と書いてください。JSONを貼るだけだと、モデルが気を利かせて要素を足してきます。

1キーだけ変える、という使い方

これが本命です。テンプレートを固定して、検証したい項目だけを差し替えます。 商品の色展開、キャラクターの表情差分、同じ構図での画風比較—— 「何が効いたのか分からない」という状態が消えます。

次のJSONをテンプレートとして使う。以降、私が指定した1つのキーだけを変更し、
他のすべての値は完全に固定したまま画像を生成して。

(JSON)

まず、このままの設定で1枚。
次に "color" だけを "深い藍色" に変えて1枚。
次に "color" だけを "焦茶" に変えて1枚。
それ以外の値は一切変えないで。

向いている場面・向いていない場面

○ JSONが効く

商品カタログの量産/キャラクターの一貫性/漫画のコマ割り/ 比較検証(A/Bテスト)/チームで設定を共有する/数日後に同じ絵を再現したい

× 文章のほうがいい

一発勝負のアート作品/情感や物語性が主役の絵/ まだ方向性が固まっていない探索段階/短い修正指示

JSONは管理の道具であって、品質の魔法ではありません。 中身が「おしゃれな部屋」のままなら、JSONにしても結果は変わりません。 キーを埋めるときに、結局は 具体的な語彙が必要になります。

また、探索段階でいきなりJSONを書くと、固めすぎて発想が広がりません。 会話で方向性を見つけて、決まったらJSONに書き起こして保存する—— この順番が現実的です。

Advanced

上級編:もう一段上げる5つ

基本の型を押さえた人が、次に効かせられる技術です。 どれも「モデルが何を手がかりにしているか」を利用したもので、 知っているかどうかで出力がはっきり変わります。

1. 用途を一文だけ添える

Nano Banana Pro は、描き始める前に構成を組み立てます。 だから「これは何に使う絵なのか」を伝えると、そこから逆算してくれます。

「高級料理本に載せる写真です」と一言足すだけで、 浅い被写界深度、余白の取り方、抑えた色に自然と寄っていきます。 構図や照明を細かく指定しなくても、その用途の定石を引き当ててくるわけです。

ただし順番が重要です。 検証室で確かめたところ、被写体や小物まで具体的に書き込んだあとに 用途の一文を足しても、絵はほとんど動きませんでした。 先に書いた具体的な指示が絵の方向を決めてしまい、あとからの一文はそこに引きずられます。 用途はまだ指示が薄いうちに書いてください。

× 用途がない

木のまな板の上のパンを撮影して

○ 用途を添えた

木のまな板の上のパンを撮影して。これは高級料理本の扉に使う写真です

2. 形容詞は絵にならない

「美しい」「最高品質」「8K」「傑作」——この種の言葉は、 画面上の何ひとつ変えません。 モデルが描けるのは、光の状態と物の質感だけです。

「素晴らしい陶芸家の写真」ではなく、 「曇天の窓から差す光」「粘土の飛沫」「棚の上の素焼き」「爪の間の土」。 形容詞を1つ削って、目に見えるものを1つ足す。これを繰り返すだけで別物になります。

3. 数字で寸法を固定する

大きさの手がかりを与えると、画面の説得力が一段上がります。 「水筒」ではなく「750mlのステンレス水筒」。 容量・寸法・頭身・階数——数字が入ると、他の要素との比率が決まります。

レンズと絞りも同じ役割です。85mm f/8 と書けば、 被写体との距離感とボケ量が同時に決まります。

4. 編集は Lock → Change → Amount → Constraints

画像編集で最も確実なのが、この4段の型です。 「変えない部分を書く」をさらに構造化したもので、業務の指示書に近い形になります。

Lock 固定するものChange 変えるものAmount どこまでConstraints 禁止事項
Lock(固定):水筒のマットな黒い質感、ブラッシュドのキャップ、細い円筒の形、
画面内での大きさと位置、斜め45度のアングル、水滴の付き方。

Change(変更):背景をキッチンのカウンターから、日の当たる登山道の平たい岩の上へ。

Amount(程度):背景の全面的な入れ替え。ただし控えめに。
ゴールデンアワーではなく穏やかな自然光。合成ではなくロケ撮影に見えること。

Constraints(禁止):水筒を新しい環境光以上に照らし直さない。金属に新しい映り込みや
ハイライトを足さない。元の寒色寄りの色調を保つ。キャップと水滴には触れない。
手・人物・登山道具は画面に入れない。

Amount(程度)が効きます。 「全面的に入れ替えるが、控えめに」のように、変更の強さまで指定すると、 やりすぎも物足りなさも防げます。ここを書く人はほとんどいません。

5. 禁止事項は最後にまとめる

原則は肯定形で書くことですが、広告や商用の絵では「入ってはいけないもの」が必ずあります。 それは末尾に箇条書きでまとめてください。文中に混ぜるより効きます。

(本文のあと)
入れないもの:他の小物、手や人物、ブランドのロゴや文字、
金属面の強い白飛び、地面の影以外の影。

商品写真なら「手・ロゴ・強い白飛び」、資料の図なら「文字・数値」、 キャラクターなら「余計な小物」。案件ごとに定型化しておくと、毎回貼るだけになります。

Known limits

壊れやすい条件を避ける

どんなに書き方を工夫しても崩れる条件があります。 戦うより、崩れない構図に逃がすほうが早い。

崩れやすい条件なぜ逃がし方
集合写真で顔が小さい 顔に割ける解像度が足りず、目鼻立ちが溶ける 人数を減らすか、寄って顔を大きくする。全体像が要るなら後ろ姿や俯瞰にする
被写体が5つ以上 位置関係の指示が混ざり、配置がずれる まず2〜3個で作り、あとから編集で1つずつ足す
手の複雑なポーズ 指の本数と関節が破綻しやすい 手を休ませる、単純な物を握らせる、画面外に出す、後ろに回す
長い文字列 長いほど1文字の取りこぼしが起きやすい 短いほど確実。ただし検証したところ日本語35文字でも3回中2回は完全一致した。 出せるが、出したあと必ず目視で確認する
細部が主役の絵 標準解像度では情報が足りない 4Kで、かつクローズアップの構図にする
誤字が許されない文言 脱字が混ざる可能性を排除できない 商品名・価格・固有名詞は画像に描かせず、自分で組版する
人物の一貫性には上限があります。 同時に追跡できるのは、おおむね人物5人・オブジェクト14個まで。 それを超える群像は、1枚で完結させようとせず、分けて作って合成してください。

キャラクターは「名前+3〜5の特徴」で固定する

設定シートを添付するのが最も確実ですが、文章だけで粘る場合はこの形が有効です。 名前を付けて呼び、識別に使う特徴を3〜5個に絞って毎回書く。 多すぎると散り、少なすぎると別人になります。

「ハル」を描いて。ハルの特徴は次の4つ。この4つは毎回まったく同じにする。
1. 外はねのショートボブ、青みがかった黒
2. 丸い黒縁の眼鏡
3. 左の目尻の小さなほくろ
4. カーキ色のオーバーサイズのワークジャケット

今回のシーン:夕方の河川敷で、自転車を押しながら振り返っている。

NotebookLM

NotebookLM とつながっている

知っておくと得をする事実があります。 NotebookLM が作るインフォグラフィック・スライド・動画解説の絵は、 Nano Banana Pro が描いています。

つまり、このサイトで扱っている語彙——配色、線の太さ、余白、影の有無、文字数の制限——は、 NotebookLM の出力にもそのまま効きます。別のツールの話ではありません。

2026年3月から始まった Cinematic Video Overviews では、 Gemini 3 が演出を決め、Nano Banana Pro が画を作り、Veo 3 が動画にする、 という3段構えになっています。だから「1画面に文字を詰め込まない」「図と写真で語る」 といった指定が通ります。

できること

NotebookLM のカスタム指示欄に、デザイン規則をまとめて渡せます。 一度書いておけば、以降のインフォグラフィックもスライドもレポートも同じ見た目に揃います。

このノートブックで生成するインフォグラフィック、スライド、レポートは、
すべて次のデザイン規則に従ってください。

配色:背景はオフホワイト。主色は濃紺。強調色は1色だけ、山吹色。
   この3色以外は使わない。グラデーションは使わない。
書体:見出しはモダンなゴシック体、本文は同じ書体の細字。
図版:線の太さは均一。影は付けない。角丸は小さめで統一。
余白:要素の周囲を広く取る。1枚に詰め込まない。
図の中の文字:短く。1要素あたり6語以内。長い説明は図の外に出す。

ブランドガイドのPDFをソースに追加して、 「アップロードしたガイドの色・書体・デザイン要素に従う」と書く手もあります。

逆に、こちらから figures を渡すとき

自分で作った図を NotebookLM に読ませる場合は、 重なり・透過・影を使わないほうが正確に読まれます。 人が読みやすい図は、AIにとっても読みやすい。 要素は5つまで、箱と矢印だけ、コントラストは高く。

Iteration

仕上げは「会話」でやる

実務でいちばん効くのは、じつはこの部分です。一発勝負をやめると、成功率が跳ね上がります。

(1回目)ベースを作る
北欧風のワークデスクの写真を作成して。木の天板、白い壁、自然光。

(2回目)光だけ変える
いいですね。構図と家具はそのままで、光だけ夕方のゴールデンアワーに変えて。

(3回目)要素を1つ足す
そのままの光で、デスクの右奥に小さな観葉植物を1つ足して。影も合わせて。

(4回目)仕上げ
構図はこのまま、全体をわずかにシネマティックな色調(シャドウをティール寄り)にして、2Kにアップスケールして。

毎回「構図と○○はそのまま」という固定条件を先頭に置くのがポイントです。 これを省くと、指示していない部分まで少しずつ変化していきます。

そして最後に、解像度を上げる指示(2K/4Kへのアップスケール)を入れて締める。 最初から最高解像度で回すより、構図が固まってから上げたほうが速く、無駄がありません。